「駅まで行ったのに、どうしても電車に乗れなくて…」
そんなふうに話してくださった方がいました。
通勤や通学で当たり前に使っていた公共交通機関。
それが突然、怖くなる。
ホームに立つだけで動悸が強くなって、
人の視線が気になって、
電車が来る音だけで体が固まってしまう。
社交不安障害や自律神経失調症の方に、とても多い状態です。
気持ちの問題だと思われがちですが、体を触れていくと、
首の奥や背中、呼吸に関わる筋肉がずっと緊張したまま。
体が「危険」と感じている状態だと、
電車のような逃げ場が少ない場所で、
自律神経が一気に反応してしまいます。
最初の変化は、とても静かなものでした。
呼吸が少し深くなったり、肩の力が抜ける時間が増えたり。
それだけでも、
「駅まで行けた」
「ホームに立てた」
そんな小さな一歩が出てきます。
その積み重ねで、
短い距離だけ電車に乗れたり、
人の多い時間を避ければ移動できたり。
できることが少しずつ戻ってくると、
表情が変わっていくんです。
社交不安や自律神経の症状は、
気持ちをどうにかしようとしても変わりにくいことがあります。
でも体の緊張がゆるむと、
動悸や息苦しさの出方が変わり、
「乗れるかもしれない」と思える瞬間が増えていきます。
通院を続けている方が感じている変化は、
こういう“日常が戻る感覚”なんですよね。
焦らなくて大丈夫。
体が安心を思い出すと、行動もちゃんとついてきます。