太田市の整体院|痛みと自律神経の専門家。頭痛、肩こり、腰痛、首の痛み、顎関節、更年期、産前産後        あなたのお悩み聞かせて下さい 

〒373-0818  太田市小舞木町535-2

営業時間
10:00~19:00
休業日:日・月・祝日
駐車場3台あり

朝起きると顎がだるい。

歯やこめかみが疲れている。
気づくと上下の歯をギュッと噛みしめている。

このようなお悩みはありませんか?

朝、目が覚めて顔を洗おうとしたとき、顎のあたりが重だるい。頬やこめかみまでこわばっていて、寝たはずなのに疲れが残っているように感じる。

日中も、仕事や家事に集中していると、いつの間にか歯を強く噛みしめている。気づいて力を抜いても、また無意識に力が入ってしまう。

「どうしてこんなに顎に力が入るのだろう」
「朝から疲れているのは年齢のせいなのかな」

そんなふうに感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こうした無意識の噛みしめは、食いしばりのサインかもしれません。

特に更年期世代の女性は、ホルモンバランスの変化や日々のストレス、睡眠の変化など、さまざまな影響が重なり、心身の緊張を感じることがあります。

食いしばりが続くと、顎だけでなく、頬やこめかみ、首や肩のこわばりが気になることもあります。

大切なのは、顎だけを見るのではなく、普段の姿勢や身体の緊張、日々の生活習慣にも目を向けてみることです。

恩田全身調整院では、顎まわりだけにとらわれず、首や肩の緊張、姿勢、身体全体のバランスを丁寧に確認しながら、お一人おひとりに合わせたソフトな全身調整を行っています。

また、精神保健福祉士として約20年間、福祉の現場で人と向き合ってきた経験を活かし、お身体のお悩みだけでなく、日々のストレスや心の負担にも寄り添うことを大切にしています。

「朝起きると顎が疲れている」
「無意識に歯を食いしばっている」
「こめかみや頬がこわばる」
「首や肩まで力が抜けない」

そんなお悩みを一人で抱え込んでいませんか?

顎の痛みや歯の違和感が続く場合は、まず歯科などの医療機関にご相談ください。そのうえで、身体全体のバランスも見直してみたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

年齢のせいとあきらめず、朝から心も身体も軽やかに、自分らしい笑顔で過ごせる毎日を目指していきましょう。

恩田全身調整院
群馬県太田市|女性専門・完全予約制
更年期・自律神経・肩こり・腰痛・姿勢のお悩みに対応しています。

口を開けると顎が痛む。

口を開閉すると「カクカク」と音が鳴る。
硬いものを噛むと顎が疲れてしまう。

このようなお悩みはありませんか?

家族との食事中、大きく口を開けたときに耳の前あたりがズキッと痛む。口を動かすたびに音が鳴り、硬いものを噛んでいると顎がだんだん疲れてくる。

あくびをするときも口を大きく開けるのが怖くなり、食事や会話を楽しむことさえ気になってしまう。

「このまま口が開かなくなったらどうしよう」
「年齢のせいだから仕方ないのかな」

そんな不安を抱えながら、我慢して過ごしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こうした顎の痛みや口の開けづらさ、関節の音、噛むときの疲れは、顎関節症で見られる代表的な症状です。

顎の不調には、歯ぎしりや食いしばり、顎まわりの筋肉の緊張、日頃の姿勢など、さまざまな要因が関係することがあります。

特に40代・50代は、仕事や家事、家族のことなど、日々の忙しさから自分の身体を後回しにしがちな年代です。

知らず知らずのうちに身体に力が入り、首や肩のこわばり、姿勢の崩れなどが気になっている方も少なくありません。

顎の違和感だけに意識を向けるのではなく、普段の姿勢や身体の緊張にも目を向けてみることが大切です。

恩田全身調整院では、顎まわりだけにとらわれず、首や肩の緊張、姿勢、身体全体のバランスを確認しながら、お一人おひとりの状態に合わせた丁寧な全身調整を行っています。

「どこに相談したらいいのかわからない」
「顎だけでなく、首や肩のこわばりも気になる」
「年齢のせいだと諦めたくない」

そんな方も、どうぞ一人で抱え込まないでください。

なお、当院では顎関節症の診断・治療は行っておりません。顎の痛みや口の開けづらさ、関節の音などがある場合は、まず歯科や口腔外科にご相談ください。そのうえで、身体全体の緊張や姿勢が気になる方には、整体の視点からサポートいたします。

群馬県太田市の女性専門整体院「恩田全身調整院」では、女性施術者の恩田絵理が、お一人おひとりのお話を丁寧に伺い、安心してご相談いただける環境を大切にしています。

これからも、おいしく食べて、楽しく話して、自然に笑える毎日を。

更年期世代の身体のお悩みも、どうぞお気軽にご相談ください。

温かい食事を楽しんだあと、胸のあたりが焼けるように感じたり、口の中に酸っぱいものがこみ上げたりする。

本当なら、ほっと一息つきたい食後の時間。
それなのに、横になるのが怖くなったり、夜中に不快感で目が覚めたりすることはありませんか。

その症状は、逆流性食道炎かもしれません。

逆流性食道炎は、胃酸を含む胃の内容物が食道へ逆流し、食道の粘膜に炎症が起こる病気です。

胃と食道のつなぎ目には、逆流を防ぐ働きがあります。しかし、加齢による変化や食べ過ぎ、脂肪の多い食事、腹圧の上昇などによって、その働きが弱まることがあります。

代表的な症状は、胸やけや、酸っぱいものが喉まで上がる「呑酸(どんさん)」。喉の違和感や慢性的な咳が現れることもあります。

日常生活では、食べ過ぎや早食いを避け、食後すぐに横にならないことが大切です。就寝前の食事を控え、食後2〜3時間は横にならないよう意識してみましょう。

症状が続くときは、我慢せず消化器内科へ。飲み込みにくさや体重減少、吐血・黒い便などがある場合も、早めに医療機関で相談してください。

食事は、身体を満たすだけでなく、心をほぐす大切な時間です。

その時間を心地よく過ごすためにも、身体のサインを見逃さず、自分に合ったケアを見つけていきたいですね。

秋から冬へと向かう朝、冷たい風が頬に触れた瞬間、顔に鋭い痛みが走る。

歯を磨くとき、食事をするとき、何気なく顔を洗うとき。
ほんの小さな刺激なのに、思わず動きを止めてしまうことがあります。

「また痛くなるかもしれない」
そんな不安から、食事や会話まで控えたくなる方もいるかもしれません。

顔の片側に、電気が走るような鋭い痛みが突然起こる場合、三叉神経痛(さんさしんけいつう)が関係していることがあります。

三叉神経は、額・頬・あごなどの感覚を脳に伝える神経です。神経の根元に血管が接触して圧迫することなどが原因となり、短時間の激しい痛みを繰り返す場合があります。

洗顔や歯磨き、食事、会話、冷たい風など、普段なら気にも留めない刺激が痛みの引き金になることも特徴です。

ただし、顔の痛みには歯や顎、副鼻腔、帯状疱疹など、さまざまな原因が考えられます。「顔面神経痛」と呼ばれることもありますが、症状だけで原因を決めつけることはできません。

繰り返す痛みがあるときは、我慢せず、脳神経外科や神経内科などで相談しましょう。突然の顔の麻痺や手足のしびれ、言葉の出にくさを伴う場合は、すぐに救急受診が必要です。

顔の痛みは、周囲から見ただけでは伝わりにくいものです。だからこそ、ひとりで抱え込まず、まずは原因を知ることから。

いつものように笑い、食事を楽しみ、安心して過ごせる日常を取り戻すために、身体からの小さなサインを大切にしたいですね。

夜、部屋の明かりを消して静かに過ごそうとしたとき、耳の奥で「キーン」「ジー」という音が響く。

周囲は静かなのに、自分の耳だけ音が鳴り続けている。眠ろうとしても気になり、落ち着かない夜を過ごすことはありませんか。

耳鳴りは、実際には音がしていないのに、音が聞こえるように感じる症状です。高い音や低い音、セミの鳴き声のような音など、感じ方は人それぞれです。

難聴と一緒に起こることも多く、耳の病気だけでなく、疲労やストレス、睡眠不足などが症状を強める場合もあります。

大切なのは、耳鳴りの原因を確認することです。特に、突然耳鳴りが始まった、片耳だけに続く、聞こえにくさやめまいを伴う場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。急に聞こえが悪くなった場合は、速やかな受診が必要です。

また、首や肩、頭まわりの緊張が気になる方には、整体で身体全体のバランスを整え、顔・頭・耳周りまで丁寧にケアする方法もあります。筋肉のこわばりが和らぐことで、身体の軽さやリラックス感につながることが期待できます。ただし、整体で耳鳴りそのものが改善するとは限らず、耳の治療に代わるものではありません。

聞こえないはずの音に、心まで疲れてしまうこともあります。

「いつものこと」と我慢せず、まずは耳の状態を知ることから。

静かな時間を、少しでも穏やかに過ごせるように。自分の身体の声を大切にしていきましょう。

いつもと同じ朝。目覚めたとき、片方の耳だけ音が遠く感じる。耳に膜が張ったような詰まり感や、耳鳴り、めまいを伴うこともあります。

「寝不足かな」「耳垢が詰まったのかな」と様子を見たくなるかもしれません。

しかし、突然片耳が聞こえにくくなった場合、突発性難聴の可能性があります。

突発性難聴は、はっきりした原因が分からないまま、片方の耳の聴力が急に低下する病気です。耳鳴りや耳の詰まり感、めまいを伴うこともあります。

大切なのは、様子を見続けないこと。治療開始が遅れると聴力の回復が難しくなる場合があるため、気づいたらできるだけ早く耳鼻咽喉科を受診してください。突然の聞こえの変化は、痛みがなくても緊急性があります。

整体では、首や肩、頭まわりの緊張に着目した身体のケアを行うことはできます。しかし、突発性難聴を治したり、聴力を回復させたりする効果は確立されていません。まずは耳鼻咽喉科で診断と治療を受けることが最優先です。

聞こえることは、会話や音楽、日々の何気ない音を楽しむことにつながっています。

「少し様子を見よう」と迷っている今こそ、耳からのサインを大切にしてください。

早く気づき、早く相談すること。それが、これからの聞こえを守るための大切な一歩です。

空気が乾燥する季節や、スマートフォンやパソコンを長時間見つめたあと、目に違和感を覚えることはありませんか。

目がゴロゴロする。夕方になるとかすむ。何度もまばたきをしたくなる。

そんな不快感を「年齢のせい」「目の使いすぎ」と、そのままにしていませんか。

それは、ドライアイの症状かもしれません。

ドライアイは、涙の量が少なくなったり、涙の質が変化して目の表面を十分に潤せなくなったりする状態です。目の乾きだけでなく、疲れやすさ、かすみ、異物感、まぶしさ、涙が増えるといった症状が現れることもあります。

長時間のスマートフォンやパソコンの使用、コンタクトレンズ、空気の乾燥なども関係します。

まずは、画面を見続ける時間を区切り、意識してまばたきをすること。エアコンの風が直接目に当たらないようにすることも大切です。

それでも症状が続く場合は、眼科で目の状態を確認しましょう。ドライアイは原因や状態に応じて、点眼薬などで治療できる場合があります。

また、目の疲れに加えて、首や肩のこわばりが気になる方には、整体で身体全体のバランスを整えながら、顔や頭、耳周りまで丁寧にケアしていきます。目の周りや頭部、首・肩の緊張を和らげることで、目元や身体のすっきり感につながることも期待できます。

※整体はドライアイそのものを治療するものではありません。眼科での適切な治療と併せて、身体のケアとして取り入れることが大切です。

目は、毎日たくさんの景色を映してくれています。

だからこそ、乾きや違和感を我慢せず、いたわる時間をつくってあげたいもの。

潤いのある心地よい毎日のために、まずは目の小さなサインに気づいてあげましょう。

スマートフォンやパソコンを見つめる毎日。

夕方になると目が重くなり、文字がかすむ。頭痛や肩こりまで気になり、休んでも疲れが抜けない。

そんな状態が続いていませんか。

眼精疲労は、目を使い続けることで起こる疲れのうち、休息や睡眠をとっても十分に回復せず、目の痛みやかすみ、頭痛、肩こりなどの不調につながる状態です。

画面を長時間見続けることのほか、度数の合わない眼鏡、目の乾燥、目の病気などが関係する場合もあります。

まずは、画面を見る時間を区切り、意識して遠くを見ること。まばたきを心がけ、照明や画面の明るさを調整することも役立ちます。

それでも症状が続くときは、単なる疲れと決めつけず、眼科で原因を確認しましょう。

目の疲れに加えて、首や肩の緊張が気になる方には、整体で身体全体のバランスや筋肉のこわばりに着目したケアを行う方法もあります。ただし、整体は眼精疲労そのものを治す治療ではありません。目の不調の原因を見極め、必要な医療と組み合わせて考えることが大切です。

毎日働き続けている目。

疲れを感じるのは、身体が休息を求めているサインかもしれません。

見たい景色を、心地よく見つめられるように。

今日だけは、画面から少し目を離し、自分の身体をいたわる時間をつくってみませんか。

まぶたがピクピクする、目が開けにくい。眼瞼痙攣とは?

 

まぶたがピクピクする。目を開けているのがつらい。光がまぶしく感じる。

そんな症状が続くと、「疲れのせいかな」「そのうち治るかな」と不安になることはありませんか。

実は、まぶたのけいれんには、いくつかの原因があります。

眼瞼痙攣(がんけんけいれん)は、まぶたを開け閉めする働きに異常が起こり、自分の意思とは関係なく目を閉じてしまったり、目を開け続けることが難しくなったりする病気です。まぶしさや目の違和感が現れることもあります。

一方、疲労や睡眠不足などでまぶたの一部がピクピク動く症状もあります。見た目は似ていても、眼瞼痙攣とは異なる場合があります。

大切なのは、症状だけで自己判断しないこと。目を開けにくい、まぶしさが続くなど、日常生活に支障がある場合は、まず眼科で相談しましょう。

では、整体でできることはあるのでしょうか。

整体では、首や肩、頭まわりの筋肉の緊張や身体全体のバランスに着目し、負担を和らげるためのケアを行うことがあります。ただし、整体で眼瞼痙攣そのものが改善するという科学的根拠は確立されていません。 医療機関での診断や治療に代わるものではなく、必要な受診を優先することが大切です。

目の不調を抱えながら過ごす毎日は、想像以上に負担がかかるものです。

「年齢のせい」「疲れているだけ」と我慢せず、まずは自分の身体のサインに気づくことから。

安心して目を開き、いつもの景色を見つめられる毎日のために、適切なケアにつなげていきましょう。

空が少しずつ灰色に変わり、雨の気配が近づいてくる。

天気予報を見るより先に、頭の重さやズキズキする痛みで、天候の変化に気づくことはありませんか。

「また雨が降るのかな」

予定がある日ほど、ため息がこぼれる。周りにはいつも通りに見えていても、頭痛やだるさを抱えながら過ごしている人もいます。

こうした不調には、気圧の変化が関係している場合があります。特に片頭痛のある人は、天候の変化によって症状が悪化することが知られています。ただし、すべての頭痛が気圧によるものとは限りません。

低気圧頭痛は、気圧が下がることや天候の変化に伴って起こる頭痛を指す、一般的な呼び方です。

なぜ痛みが起こるのか、その仕組みにはまだ解明されていない部分もあります。だからこそ、「気のせい」「我慢すればいい」と片づけず、自分の身体の変化に目を向けることが大切です。

まず試したいのは、頭痛と天気の記録です。

痛みが出た時間、強さ、睡眠、天候、服薬などを簡単にメモしてみましょう。自分の傾向がわかると、対策を考えたり、受診時に症状を伝えたりする助けになります。

日頃から睡眠や食事のリズムを整え、無理を重ねないことも心がけたいものです。頭痛が繰り返される、生活に支障が出る、市販薬を使う機会が増えている場合は、医療機関に相談してみてください。

ただし、突然の激しい頭痛や、手足の麻痺、言葉の異常などを伴う場合は、天気のせいと考えず、すぐに救急医療につなげる必要があります。

雨の日に調子が悪くなる自分を、責めなくてもいいのです。

空模様を変えることはできなくても、自分の不調を知り、備えることはできます。

窓の外が曇る日も、身体の声に耳を澄ませながら、自分にできる小さな対策を見つけていけますように。

夜が深くなるころ。

家の中から生活の音が消えて、窓の外も静かになっているのに、突然、片側の目の奥をえぐられるような痛みがやってくる。

眠っていたのに、痛みで目が覚める。

じっとしていることさえつらく、部屋の中を歩き回ったり、何度も時計を見たりする。

「また来るのではないか」

そんな不安を抱えながら、夜を迎える人もいるかもしれません。

それが、群発頭痛です。

群発頭痛は、一般的な「頭痛」のイメージとは少し違います。

非常に強い痛みが、頭の片側、とくに目の周囲や目の奥、こめかみなどに起こります。発作は15分から180分ほど続き、1日に何度も繰り返すことがあります。

痛む側の目が赤くなったり、涙が出たり、鼻が詰まったりすることもあります。

そして特徴的なのが、痛みの最中に「じっとしていられない」こと。

横になって静かに耐えるというより、落ち着かず歩き回ってしまう人もいます。

「そんなに痛いなら、もっと大げさに見えるはず」

もし周囲にそう思われたことがあるなら、それもまた苦しさの一つかもしれません。

群発頭痛は、発作と発作の間には比較的普通に過ごせることがあります。

だからこそ、外からは分かりにくい。

仕事の日中はいつも通りに見えていても、夜になると激しい痛みに襲われる。

その繰り返しが続けば、身体だけでなく、心も少しずつ疲れていきます。

群発頭痛には、「群発期」と呼ばれる時期があります。

一定の期間に発作が集中し、その後、しばらく発作が起こらない時期が訪れることがあります。一方で、長期間にわたって寛解せず発作を繰り返す慢性群発頭痛もあります。

ここで知っておきたいのは、

「我慢するしかない頭痛」ではない

ということです。

群発頭痛では、発作が起きたときの治療と、発作を減らすための予防治療があります。

日本頭痛学会のガイドラインでは、急性期の治療として酸素吸入やスマトリプタンの皮下注射が推奨されています。群発頭痛では一般的な鎮痛薬が十分な効果を示しにくいため、自己判断で市販薬だけを繰り返すのではなく、頭痛を専門的に診療する医療機関に相談することが大切です。

また、群発期には予防治療が重要になることがあります。

「いつ痛みが来るのか」と身構える時間を、少しでも減らすためです。

そのためにも、発作が起きた時間、続いた長さ、痛む場所、目の充血や涙、鼻の症状などを記録しておくと、診察の際に役立つことがあります。

痛みの日記は、ただ苦しさを書き残すものではありません。

自分の身体が送っている小さな手紙を、あとから読み返すためのものでもあります。

そして、初めて経験する激しい頭痛や、これまでとは明らかに違う頭痛の場合には、「群発頭痛だろう」と決めつけないことも大切です。

頭痛には、ほかの病気が原因となって起こるものもあります。突然これまでにない激しい痛みが出た、意識や言葉に異常がある、手足の麻痺やしびれがあるなどの場合は、早急な医療機関での評価が必要です。

夜の静けさの中で、

「また始まるのではないか」

と時計を見る時間。

その痛みを経験したことのない人には、想像しにくいかもしれません。

けれど、群発頭痛は医学的に知られている病気であり、治療の方法もあります。

痛みを言葉にできない夜があってもいい。

ただ、「これほど痛いのは、自分が弱いからなのだ」と思わないでいてほしいのです。

暗い夜にも、朝が来るように。

群発頭痛について知ることは、痛みを我慢するためではなく、痛みと少し違う関係をつくるための一歩なのかもしれません。

ひとりで耐える夜から、治療につながる夜へ。

その道は、ちゃんとあります。

朝の光が、カーテンの隙間から細く差し込んでいる。

いつもなら気持ちのいいはずの光が、今日は少しつらい。

時計の音も、冷蔵庫の小さな音も、誰かの話し声も。

いつもなら気にならないものが、今日はやけに大きく感じる。

頭の片側が、脈を打つように痛む。

「また、来た」

そう思った瞬間から、その日の予定が少しずつ遠ざかっていく。

仕事はどうしよう。

約束は断ったほうがいいだろうか。

家事くらいはしなければ。

そんなふうに考えているうちに、痛みだけではなく、予定を失っていくような気持ちになることもあります。

片頭痛は、単なる「ひどい頭痛」ではありません。

片頭痛は、頭だけの病気ではない

片頭痛は、脳や神経の働きに関係する疾患です。

代表的な症状は、ズキズキ、ドクンドクンと脈打つような頭痛。

片側に起こることが多いものの、両側が痛むこともあります。

吐き気や嘔吐、光・音・においへの過敏さを伴うこともあり、身体を動かすと痛みが強くなることがあります。発作は数時間から数日続くことがあります。 

だから、片頭痛の人にとっては、

「ちょっと頭が痛いだけでしょう」

という言葉が、つらく感じられることがあります。

痛みが見えないからといって、その人が元気とは限りません。

暗い部屋で目を閉じているのは、怠けているのではなく、刺激から身体を守っている時間なのかもしれないのです。

「痛くなる前」に、すでに始まっていることがある

片頭痛には、頭痛が始まる前から変化が現れることがあります。

眠くなる。

あくびが増える。

疲れやすい。

首や肩がこる。

気分が変わる。

特定のものが食べたくなる。

人によっては、こうした変化が数時間から数日前に現れることがあります。

さらに、一部の人には「前兆(オーラ)」が現れます。

視界にギザギザした光が見える。

きらきらしたものが見える。

手や顔がしびれる。

言葉が出にくくなる。

こうした神経症状は通常、5~60分ほどで完全に戻ります。前兆はすべての片頭痛に起こるわけではなく、前兆がない片頭痛もあります。

つまり、片頭痛は突然「痛みだけ」がやってくるとは限りません。

その前後にも、身体から小さな知らせが届いていることがあります。

「何が原因?」と探しすぎなくてもいい

片頭痛について調べると、

睡眠不足。

空腹。

ストレス。

気圧の変化。

光やにおい。

月経などのホルモン変化。

さまざまな「誘因」が出てきます。

ただし、すべての人に同じものが当てはまるわけではありません。

「これを避ければ片頭痛は起こらない」という単純なものでもありません。

だからこそ、必要以上に生活を制限するより、

「自分の場合は、どんなときに起こりやすいのか」

を知っていくことが大切です。

頭痛が起きた日。

眠った時間。

食事をした時間。

月経との関係。

天候。

その日の忙しさ。

薬を使ったかどうか。

簡単な頭痛日記をつけてみると、自分なりの傾向が見えてくることがあります。頭痛の日数や症状を記録することは、診断や治療方針を考えるうえでも役立ちます。

我慢することだけが、選択肢ではない

片頭痛が起きたときには、急性期の治療で症状を和らげる方法があります。

また、頭痛の回数が多い場合や生活への影響が大きい場合には、発作そのものを減らすことを目的とした予防療法が検討されることもあります。

治療は一つではありません。

薬だけでなく、生活習慣の見直しや、症状に合わせたさまざまな方法を組み合わせていきます。

「頭痛くらいで病院に行っていいのかな」

そう迷う人もいるかもしれません。

けれど、片頭痛によって仕事や家事、外出、人との約束などに影響が出ているなら、それは相談する理由になります。

痛みを我慢できるかどうかではなく、

「その痛みによって、自分の生活がどれくらい変わっているか」

という視点で考えてみてもいいのです。

「いつもの片頭痛」と違うときは

片頭痛と診断されている人でも、いつもと明らかに違う頭痛には注意が必要です。

突然、これまで経験したことのない激しい頭痛が起こった。

急に痛みの性質が変わった。

片側の手足に力が入りにくい。

意識がおかしい。

言葉がうまく出ない。

視覚の異常が続く。

前兆のような症状が長く続いたり、完全に戻らなかったりする。

このような場合には、片頭痛だと自己判断せず、速やかに医療機関へ相談する必要があります。

片頭痛の痛みは、外からは見えません。

だからこそ、本人にしかわからないつらさがあります。

楽しみにしていた予定を断ること。

暗い部屋で静かに過ごすこと。

「また起こったらどうしよう」と、次の痛みを気にすること。

それもまた、片頭痛と暮らすということなのかもしれません。

けれど、片頭痛があるからといって、人生のすべてを痛みに合わせなくてはいけないわけではありません。

自分の症状を知る。

早めのサインに気づく。

必要なときには治療を受ける。

そして、周りの人にも「今は少しつらい」と伝えていい。

窓の外がまぶしい日は、カーテンを少し閉めてもいい。

静かな場所で休んでもいい。

痛みが過ぎるのを待つ時間も、あなたの一日の一部です。

やがて雲が流れるように、痛みが遠ざかる日がくる。

そのとき、また少しずつ光のある場所へ戻っていけばいい。

片頭痛とともに暮らすことは、

痛みに負けないことではなく、

痛みがある自分の身体を、置き去りにしないことなのだと思います。

夕方になると、空が少しずつ薄い色に変わっていく。

一日中パソコンに向かっていた。

スマートフォンを見ながら食事をして、気づけば肩に力が入っていた。

仕事を終えたころには、頭の両側をぎゅっと押さえつけられているような感覚がある。

ズキズキするほどではない。

だから、今日もそのまま帰る。

「肩がこっているだけかな」

「少し休めば大丈夫だろう」

そう思っているうちに、同じような頭痛が何度も繰り返される。

そんなときに知っておきたいのが、「緊張型頭痛」という頭痛です。

緊張型頭痛は「気のせい」ではない

緊張型頭痛は、代表的な一次性頭痛の一つです。

一次性頭痛とは、ほかの病気が原因となって起こるのではなく、それ自体が一つの頭痛疾患として起こるものをいいます。

典型的な緊張型頭痛では、頭の両側に、脈打つというより「締めつける」「圧迫される」ような痛みが起こります。

痛みは軽度から中等度で、歩いたり階段を上ったりする程度の普段の身体活動によって、片頭痛のように悪化することは一般的ではありません。

吐き気や嘔吐は通常みられず、光や音が気になることがあっても、どちらも強く出るとは限りません。 

そのため、

「痛いけれど、動けないほどではない」

という状態で過ごしている人もいます。

それが、緊張型頭痛のつらさの一つなのかもしれません。

「頑張っている身体」は、力が抜けない

緊張型頭痛という名前から、

「ストレスが原因なんだ」

と思われることがあります。

けれど、原因を一つに決めることはできません。

長時間のデスクワーク。

同じ姿勢。

首や肩まわりの筋肉への負担。

睡眠の乱れ。

精神的な緊張。

さまざまな要素が重なって、頭痛につながることがあります。

特に忙しい日は、身体が休んでいるつもりでも、肩だけがずっと仕事を続けているようなことがあります。

キーボードを打つ指。

画面を追う目。

前に出た頭。

無意識に上がった肩。

ひとつひとつは小さな変化でも、それが何時間も続けば、身体にとっては小さくありません。

そして、痛みがあるとさらに身体に力が入りやすくなる。

そんな循環が、頭痛を長引かせることもあります。

「肩こり」と「頭痛」を別々に考えなくていい

緊張型頭痛では、首や肩のこり、頭の周囲の圧痛などを伴うことがあります。

だから、

「頭が痛いから頭だけを何とかしよう」

と考えるより、

「今日は身体全体にどんな負担がかかっていたかな」

と振り返ることも大切です。

たとえば、仕事の途中で一度立ち上がる。

肩をゆっくり下げる。

画面から目を離す。

同じ姿勢を続けない。

机や椅子の高さを見直す。

睡眠時間を確保する。

どれも特別な方法ではありません。

けれど、身体に「ずっと力を入れ続けなくていい」と知らせる時間になります。

緊張型頭痛の治療では、痛みが起きたときの薬物療法だけでなく、生活上の工夫や運動、リラクゼーションなどの非薬物療法も選択肢になります。日本の頭痛診療ガイドラインでも、頭痛の頻度や生活への影響に応じて、急性期治療と予防療法を組み合わせることが示されています。 (jhsnet.net)

頭痛薬にも「使い方」がある

頭痛が起きたとき、市販の鎮痛薬を使うことがあります。

適切に使えば、痛みを和らげるための大切な選択肢です。

ただし、頭痛が頻繁になると、

「痛くなったら薬」

という習慣が繰り返され、薬を使う日が増えてしまうことがあります。

頭痛薬を頻繁に使用することで、かえって「薬剤の使用過多による頭痛」が生じることもあります。

そのため、頭痛が頻繁に起こる場合は、薬を増やして対応し続けるのではなく、医療機関で頭痛そのものを相談することが大切です。

「月に何日くらい頭痛があるのか」

「どのくらい続くのか」

「薬を何日使っているのか」

簡単に記録しておくだけでも、診察の手がかりになります。

「いつもの頭痛」に変化があったら

緊張型頭痛だと思っていても、すべての頭痛が緊張型頭痛とは限りません。

特に、突然起こったこれまでにない激しい頭痛や、意識の変化、手足の麻痺、ろれつが回らない、けいれん、視覚の異常などを伴う場合は、緊急の評価が必要になることがあります。

また、これまでと痛み方が明らかに違う、急に頻度が増えた、頭痛が続いて日常生活に支障が出ているという場合も、「いつものこと」と決めつけず、医療機関に相談しましょう。

頭痛は、身体から届く情報です。

痛みを我慢できることと、身体に負担がないことは、同じではありません。

夕方、窓の外が少し暗くなってきたら。

一度、肩を下ろしてみる。

深く息を吐いてみる。

今日、自分の身体にどれくらい力が入っていたかを思い出してみる。

緊張型頭痛と向き合うことは、痛みだけを消そうとすることではないのかもしれません。

「ずっと頑張っていた身体」に気づくこと。

そして、ほんの少し力を抜ける場所をつくること。

張りつめていた糸を、いきなり切るのではなく、少しずつゆるめていくように。

今日の頭痛をきっかけに、自分の身体との距離を、ほんの少し近づけてみてもいいのだと思います。

朝、目を覚ます。

カーテンの向こうには、昨日と変わらない空がある。

けれど、起き上がる前からわかってしまう。

「ああ、今日も頭が痛い」

ズキズキする日もあれば、頭をぎゅっと締めつけられるような日もある。

痛みが強くて横になりたい日もあれば、そこまでではないけれど、ずっと頭の片隅に痛みが残っている日もある。

仕事には行ける。

家事もできる。

人と話すこともできる。

だからこそ、周りからは気づかれにくい。

「また頭痛?」

そう言われるたびに、説明することにも少し疲れてしまう。

慢性頭痛とともに暮らしている人の中には、そんな日々を過ごしている人もいます。

「頭痛持ち」で終わらせない

頭痛には、さまざまな種類があります。

代表的なものに、片頭痛や緊張型頭痛があります。

片頭痛では、ズキズキする痛みだけでなく、吐き気や光・音への過敏さなどを伴うことがあります。

一方、緊張型頭痛は、頭の両側を締めつけられるような痛みが特徴の一つです。首や肩のこりを伴うこともあります。

そして、頭痛の「回数」が多くなると、慢性頭痛と呼ばれる状態になることがあります。

たとえば国際頭痛分類では、慢性片頭痛や慢性緊張型頭痛はいずれも、平均して月15日以上の頭痛が3か月を超えて続くことなど、細かな条件によって診断されます。単に「頭痛が長く続く」というだけで、すべてが同じ病気になるわけではありません。

だから、

「私は頭痛が多いだけだから」

と自己判断してしまう前に、一度その頻度や特徴を振り返ってみることが大切です。

頭痛は、身体だけの問題ではない

慢性的な頭痛があると、

「また痛くなったらどうしよう」

と、予定を立てることにも慎重になることがあります。

旅行の予定。

子どもの行事。

友人との約束。

楽しみにしていたことなのに、頭痛が起きるかもしれないと思うと、少し遠く感じてしまう。

頭痛そのものだけでなく、

「痛くなったら困る」

という不安まで抱えてしまうことがあります。

頭痛の慢性化には、睡眠障害やストレス、もともとの頭痛の日数など、さまざまな要因が関係するとされています。日本の頭痛診療ガイドラインでも、生活上の要因や共存する状態を含めて、慢性化に関わる因子が整理されています。

だから、慢性頭痛を考えるときには、

「痛みをなくすにはどうすればいいか」

だけではなく、

「痛みが増えやすい生活になっていないだろうか」

と考える視点も大切なのです。

「痛くなったら薬を飲む」だけではない治療

頭痛が起きるたびに、鎮痛薬を飲む。

それ自体は珍しいことではありません。

けれど、頭痛が頻繁になると、薬を飲む回数も増えていきます。

ここで知っておきたいのが、「薬剤の使用過多による頭痛」です。

国際頭痛分類では、もともと頭痛のある人が、特定の急性期治療薬を一定以上の頻度で、3か月を超えて使用し、頭痛が月15日以上ある場合などに、薬剤の使用過多による頭痛が検討されます。薬の種類によって使用日数の基準も異なります。

これは、

「薬を飲んではいけない」

という話ではありません。

むしろ大切なのは、自己判断で薬を増やし続けるのではなく、頭痛そのものを診てもらうことです。

頭痛の治療には、痛みが起きたときに対処する治療だけでなく、頭痛が起こる日を減らすことを目的とした予防的な治療もあります。

「痛くなったら耐える」

か、

「痛くなったら薬を飲む」

か。

その二つだけではない選択肢があることを、知っておいてほしいのです。

頭痛の日を、記録してみる

もし頭痛が繰り返しているなら、簡単な記録をつけてみるのも一つの方法です。

頭痛があった日。

痛みの強さ。

どのくらい続いたか。

吐き気や光への過敏さなど、ほかの症状があったか。

薬を飲んだか。

睡眠や食事はどうだったか。

すべてを完璧に書く必要はありません。

カレンダーに印をつけるだけでもいい。

そうすると、

「月曜日に多い気がする」

「睡眠が乱れた週に増えている」

「薬を飲む日が思ったより多い」

など、自分では気づかなかった傾向が見えてくることがあります。

それは、自分を責めるための記録ではありません。

医療機関で相談するときにも役立つ、自分の身体からの小さな手紙です。

「いつもの頭痛」にも、変化があったら

長く頭痛が続いている人ほど、

「いつものことだから」

と考えてしまいがちです。

けれど、いつもの頭痛とは明らかに違う突然の激しい頭痛や、意識の変化、手足の力が入りにくい、ろれつが回らない、視覚の異常、けいれんなどを伴う場合は、緊急の評価が必要になることがあります。

また、頭痛の頻度や強さが大きく変わったときも、「いつもの頭痛」と決めつけず、医療機関に相談することが大切です。頭痛の診断では、一次性頭痛だけでなく、ほかの病気に伴う二次性頭痛の可能性も考える必要があります。

慢性頭痛は、痛みそのものだけではありません。

痛みを抱えながら予定を立てること。

痛みが来ないことを願いながら一日を過ごすこと。

「また休んでしまった」と自分を責めてしまうこと。

そうした目に見えない負担も含めて、向き合っていくものなのだと思います。

頭痛のない一日を、当たり前だと思えない日がある。

それは、決して大げさなことではありません。

だからこそ、

「いつもの頭痛だから」

という言葉だけで終わらせず、自分の痛みを一度、丁寧に見つめてみる。

痛みの日数を数えることからでもいい。

薬を飲んだ日を振り返ることからでもいい。

そして必要なら、専門家に相談する。

頭痛と付き合うということは、痛みに慣れることではなく、

自分の毎日を、痛みだけに決めさせない方法を探していくことなのかもしれません。

窓の外が明るくなっていく。

今日という一日が、静かに始まる。

その一日を少しでも自分らしく過ごせるように。

頭痛の向こう側にある、自分の暮らしにも目を向けていたいものです。

朝の空気が少しひんやりしている。

カーテンを開けても、いつものように身体が目覚めない。

頭の中に薄い霧がかかったようで、痛いわけではないのに、なんとなく重い。

「寝不足かな」

「昨日、頑張りすぎたからかな」

そんなふうに考えながら、一日を始めることがあります。

頭痛なら「痛い」と言える。

けれど、頭重感は少し違う。

重たい。
ぼんやりする。
すっきりしない。
頭に何かが乗っているような感じがする。

その曖昧さゆえに、つい我慢してしまう人もいるのではないでしょうか。

「頭が重い」は、ひとつの病気ではない

頭重感は、それだけで一つの病名を指すものではありません。

頭痛に伴って感じることもあれば、肩や首のこり、睡眠不足、疲労、ストレスなどと重なって現れることもあります。

たとえば、緊張型頭痛では、頭を締めつけられるような痛みや圧迫感がみられることがあります。

一方、片頭痛では、ズキズキする頭痛だけでなく、吐き気や光・音への過敏さなどが伴うことがあります。日本頭痛学会の診療ガイドラインでも、片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛は、日常生活に支障をきたす場合、適切な治療の対象になるとされています。

つまり、

「痛みが強くないから、大したことはない」

とは限りません。

頭の重さが生活の中で繰り返されているなら、その感覚そのものを手がかりにして、自分の身体を見つめてみることが大切です。

頭の重さに、生活のリズムが映ることがある

一日中パソコンを見ていた。

スマートフォンを長時間使っていた。

気づけば昼食を簡単に済ませていた。

水分をあまり取っていなかった。

眠ったはずなのに、疲れが抜けていない。

そんな日が続くと、身体全体の調子が崩れ、その一部として頭の重さを感じることがあります。

また、長時間同じ姿勢で過ごしていると、首や肩に負担がかかります。

画面に集中していると、肩が上がり、顎が前に出ていることもあるでしょう。

その姿勢のまま夕方を迎えると、

「頭が重い」

という感覚だけが残ることがあります。

だから頭重感に向き合うときは、頭だけを見るのではなく、

「今日はどんな一日だっただろう」

と振り返ってみることも役に立ちます。

まずは、頭を休ませる時間をつくる

頭が重いとき、何か特別なことをしなければいけないと思わなくても大丈夫です。

画面から少し離れる。

静かな場所で目を閉じる。

肩をゆっくり下ろす。

食事を抜いていたなら、無理のない範囲で食事をとる。

水分をとる。

そして、眠れていなかったなら、今夜は少し早く休む。

こうした基本的なことを見直すだけでも、自分の状態を把握するきっかけになります。

頭痛が繰り返す場合には、「いつ起こったか」「どのくらい続いたか」「どんな症状が一緒にあったか」「睡眠や食事はどうだったか」などを記録しておくのも一つの方法です。

頭痛の診療では、こうした記録が診断や治療を考えるうえで役立つことがあります。

頭の重さを記録することは、症状を気にしすぎるためではありません。

自分の身体の「傾向」を知るためです。

ただの疲れ、と決めつけないほうがいいとき

頭重感の多くが深刻な病気によるものとは限りません。

けれど、突然これまで経験したことのない激しい頭痛が起こった場合や、意識がぼんやりする、ろれつが回らない、片側の手足や顔に力が入りにくい、視力の異常がある、けいれんがあるなどの症状を伴う場合は、緊急の評価が必要になることがあります。

また、頭の重さや頭痛が何度も続く、以前とは明らかに症状が変わった、日常生活に支障が出ているという場合も、「いつものこと」と済ませず、医療機関に相談してみることが大切です。

身体の不調は、いつも大きな声で知らせてくれるわけではありません。

ときには、

「今日は少し重いよ」

という小さな感覚から始まります。

その声を聞いて、立ち止まる。

窓を開けて、外の空気を吸う。

画面から目を離して、遠くを見る。

そして、今日の自分に少し余白をつくる。

頭重感は、単なる「気のせい」でも、必ずしも「我慢すべき疲れ」でもありません。

頭が重いと感じた日は、身体が休息を求めている可能性にも目を向けてみる。

明日のために何かを足すのではなく、

まず、ひとつ減らしてみる。

そんな小さな選択が、霧の向こうにある自分の身体を、もう一度見つけるきっかけになるのかもしれません。

朝、パソコンを開く。

窓から差し込む光を横目に、メールを確認して、資料を作って、気づけば昼を過ぎている。

少し休もうと思っていたのに、スマートフォンの通知が届く。

画面を見る。

また画面を見る。

一日の終わりには、目が乾いて、まぶたが重い。
首や肩は固く、頭までぼんやりする。

「今日はちょっと疲れただけ」

そう思って眠れば、明日には戻る気がする。

けれど、その疲れが何日も続いているなら。

それは、身体から届いている小さなサインなのかもしれません。

「目の疲れ」だけではないVDT症候群

VDTとは、パソコンやタブレットなどのディスプレイを使って作業する機器のこと。

「VDT症候群」という言葉は、長時間のディスプレイ作業によって生じる、目や身体、心身のさまざまな不調を表す言葉として使われてきました。

現在は、厚生労働省のガイドラインでも「情報機器作業」という表現が使われています。

そこでは、目の疲れや乾き、見えにくさだけでなく、首や肩のこり、頭痛、背中や腰の痛み、腕や手指の痛み・しびれ、ストレスなども、自覚症状として挙げられています。

つまり、

「目が疲れたから、目だけの問題」

とは限らないのです。

画面を見るために少し前のめりになる。

同じ姿勢が長く続く。

キーボードを打ち続ける。

集中しているうちに、身体を動かすことを忘れる。

そんな一つひとつの積み重ねが、目や首、肩、腕などに負担をかけていきます。

画面を見ていると、なぜ目が疲れるのか

画面をじっと見ているとき、私たちは普段よりまばたきが少なくなることがあります。

そのため、目の表面が乾きやすくなり、乾燥感やゴロゴロする感じ、かすみ、目の痛みなどにつながることがあります。

長時間の近くを見る作業そのものも、目に負担をかけます。

そして、ここで少し覚えておきたいことがあります。

「パソコンやスマートフォンを見たから、目そのものが壊れてしまう」

と考える必要はありません。

長時間の画面使用による目の不快感はありますが、通常のコンピューター画面を見続けることが、永久的に視力を傷めることを示すものではありません。

だからこそ大切なのは、怖がることではなく、

「どうすれば身体への負担を減らせるだろう」

と考えることなのだと思います。

休むことは、仕事を止めることではない

忙しいと、

「休憩する時間なんてない」

と思ってしまうことがあります。

けれど、休憩は「何もしない時間」だけではありません。

画面から目を離して遠くを見る。

意識してまばたきをする。

一度立ち上がって身体を動かす。

肩の力を抜く。

姿勢を変える。

それだけでも、同じ姿勢と視線を続ける時間を減らせます。

厚生労働省のガイドラインでは、連続した情報機器作業が長時間にならないようにし、作業の合間に休止時間を設けることが示されています。また、画面は目からおおむね40cm以上の距離を確保し、画面の上端が目の高さと同じか、やや下になる位置が望ましいとされています。

椅子に深く座る。

足を床につける。

画面の位置を少し調整する。

明るさや反射を見直す。

こうした小さな工夫も、毎日積み重なれば違ってきます。

「疲れた」は、弱さではない

夕方の空が少しずつ薄暗くなるころ。

一日中働いた身体は、何も言わずに疲れを抱えています。

それなのに私たちは、

「これくらい普通」

「まだ頑張れる」

と、疲れを後回しにしてしまうことがあります。

けれど、目の疲れも、肩の重さも、手のしびれも。

身体が出している大切な情報です。

症状が続いて軽くなる気配がないときには、単なる疲労だと決めつけず、眼科や整形外科など、症状に応じた医療機関へ相談することも大切です。厚生労働省も、症状が継続する場合には、必要に応じて眼科的・筋骨格系の検査や専門医の受診につなげることを示しています。

毎日使う画面だからこそ。

「見ないようにする」より、

「上手に付き合う」ことを考えてみる。

画面を閉じたあと、窓の外を見る。

遠くの景色に目を向ける。

ゆっくり息を吐いて、肩を下ろす。

ほんの数分でもいい。

ずっと近くを見つめていた目に、遠くを見る時間を返してあげる。

それは、仕事をさぼることではありません。

明日も自分の身体と一緒に働いていくための、静かな準備なのです。

朝の支度をしているとき。

床に落ちたものを拾おうと、少しかがんだ。
部活動で体をひねった。
重い荷物を持ち上げた。

その瞬間、

「痛い……」

と、腰を押さえて動けなくなる。

大人なら「ぎっくり腰かな」と考える場面です。

でも、それが子どもだったらどうでしょう。

「子どもでも、ぎっくり腰になるの?」

そう思う人もいるかもしれません。

実際には、子どもにも急に強い腰痛が起こることはあります。ただし、子どもの腰痛をすべて「ぎっくり腰」と考えてしまうのは少し注意が必要です。

「ぎっくり腰」は病名ではない

一般に「ぎっくり腰」と呼ばれているものは、急に起こった腰の強い痛みを表す日常的な呼び方です。

医学的には、急性腰痛などとして扱われます。

筋肉や靭帯などに負担がかかって痛みが出ることもありますが、腰痛の原因は一つではありません。

子どもや思春期の場合も、運動による筋肉の負担、軽いけが、繰り返し腰に負荷がかかることなど、さまざまな可能性があります。

特にスポーツをしている子では、腰を反らす、ひねる動作を繰り返すことで、腰椎分離症などの障害が起こることもあります。小児・思春期の腰痛では、単なる筋肉痛だけでなく、こうした成長期特有の問題も考える必要があります。

だから、

「急に痛くなったから、ただのぎっくり腰」

と決めつけないことが大切です。

子どもは、痛みをうまく説明できないことがある

子どもが腰を痛がっているとき、

「どこが痛い?」
「いつから?」
「何をしたの?」

と聞いても、

「なんとなく」
「わからない」
「動くと痛い」

という答えしか返ってこないことがあります。

それでも構いません。

大切なのは、痛みの言葉だけではなく、いつもと違う様子を見ることです。

立ち上がるときに腰をかばっている。

靴下を履くのに苦労している。

走らなくなった。

部活動を休みたがる。

椅子から立つとき、いつもより時間がかかる。

子どもは、遊びたい気持ちや、練習を休みたくない気持ちから、痛みを我慢してしまうこともあります。

だからこそ、大人が「痛いと言っている」という事実を、そのまま受け止めることが大切です。

「動かさないほうがいい?」も、状態によって違う

突然腰が痛くなると、できるだけ動かさず、ずっと横になっていたほうがいいと思うかもしれません。

けれど、腰痛では、原因や症状に応じて適切に活動量を調整することが大切です。

強い痛みがあるときに、痛みを我慢してスポーツを続ける必要はありません。

一方で、症状が落ち着いてきた後まで必要以上に動かないことが、必ずしもよいとは限りません。

一般的な急性腰痛では、痛みを悪化させる動作を避けながら、可能な範囲で普段の活動に戻していくことが勧められています。

子どもの場合は、年齢や原因によって対応が異なります。

「休ませるべきか」
「いつ運動に戻れるか」

を自己判断で決めるより、痛みが強い、繰り返す、長引くといった場合には、整形外科などで相談するほうが安心です。

こんなときは、「ぎっくり腰」で片づけない

特に注意したいのは、腰痛に別の症状が重なっている場合です。

たとえば、

  • 痛みが何週間も続いている

  • 夜、痛みで目が覚める

  • 発熱がある

  • 足のしびれや力が入りにくい感じがある

  • 痛みが足まで広がる

  • 歩き方が明らかにおかしい

  • 強い衝撃や転倒のあとから痛みがある

  • 排尿や排便に変化がある

こうした場合は、早めの医療機関での評価が必要です。

子どもの腰痛では、4週間を超えて続く痛み、夜間痛、全身症状、神経症状などは、詳しく調べるべきサインとされています。

もちろん、これらの症状があるからといって、必ず重大な病気というわけではありません。

ただ、

「子どもだから、そのうち治る」

と決めつけずに、一度きちんと確認する。

その慎重さが大切なのです。

腰の痛みは、「弱さ」ではない

スポーツを頑張っている子ほど、

「休みたくない」
「みんなに迷惑をかけたくない」
「練習についていきたい」

という気持ちを抱えることがあります。

だから、

「これくらいで休むの?」
「運動不足なんじゃない?」

という言葉ではなく、

「今日はどんな動きで痛かった?」

と聞いてみる。

それだけでも、子どもは自分の体の変化を話しやすくなるかもしれません。

腰痛は、頑張りが足りない証拠ではありません。

体が「少し立ち止まって」と知らせていることもあります。

夕方のグラウンド。

いつもなら走り回っている子が、今日は静かにベンチに座っている。

そんな姿を見たら、焦って走らせるより、

「今日は少し休もうか」

と声をかけてみる。

子どもの体は、まだ成長の途中です。

骨も、筋肉も、動き方も、これから変わっていく。

だからこそ、突然の腰痛をただの「ぎっくり腰」と片づけるのではなく、その痛みが何を伝えようとしているのかを見てあげたいものです。

痛みが消えたら、また走ればいい。

でも、その前に。

痛みを我慢しなくてもいいと、子どもが思えること。

それもまた、元気に動き続けるための大切な土台なのかもしれません。

夕暮れの校庭から、子どもたちの声が聞こえてくる。

ランドセルを背負って走る姿。
部活動で何度もボールを追いかける姿。
家に帰れば、宿題をして、スマートフォンやゲームに向かう時間もある。

子どもは元気で、よく動く。

だからこそ、

「腰が痛い」

と聞くと、少し意外に感じるかもしれません。

「成長期だからかな」
「運動しすぎたのかな」
「少し休めば治るだろう」

そう思うこともあるでしょう。

けれど、子どもの腰痛は、単なる「大人の腰痛の小さい版」ではありません。

成長期ならではの原因もあり、なかには一度きちんと診てもらったほうがよい腰痛もあります。

子どもの腰痛は、決して珍しくない

以前は、腰痛は大人に多いものと考えられがちでした。

しかし現在では、子どもや思春期の人にも腰痛は比較的よくみられることがわかっています。

米国放射線学会(ACR)の2024年のレビューでは、小児の腰痛の有病率は研究によって幅があるものの、近年の報告では30〜50%とされています。成長に伴って増え、スポーツ活動、長時間の座位、運動不足、体重など、さまざまな要因が関係すると考えられています。

原因として多いのは、筋肉の負担や使いすぎなど、比較的心配の少ないものです。

スポーツの練習量が増えた。

急に運動する機会が増えた。

長時間、机やゲームの前に座っている。

同じ姿勢が続いている。

そんな日々の積み重ねが、腰への負担になることがあります。

「成長痛だから」で済ませないほうがいい理由

子どもが腰を痛がると、

「今は体が大きくなっている時期だから」

と考えてしまうことがあります。

けれど、「成長しているから腰が痛い」と単純に片づけることはできません。

成長期には、骨や筋肉が変化していきます。

さらに、スポーツなどで腰を繰り返し反らす動作が多い場合には、腰椎分離症のような障害が起こることもあります。

特に、運動すると痛みが強くなる、同じ場所の痛みが繰り返される、休んでもなかなか改善しない、といった場合には注意が必要です。

一方で、子どもの腰痛には、感染症や炎症性の病気など、頻度は低くても見逃したくない原因が含まれることがあります。

だからこそ、

「子どもなのに腰が痛い」ということ自体を、不自然だと決めつけない。

そして、痛みが続くなら、その理由を確かめる。

それが大切なのです。

こんな腰痛には、少し注意を

子どもの腰痛で特に気をつけたいのは、痛みの強さだけではありません。

たとえば、

  • 夜中に痛みで目が覚める

  • 4週間以上、痛みが続いている

  • 発熱や体重減少などを伴う

  • 足のしびれや力が入りにくい感じがある

  • 痛みが足へ広がる

  • 歩き方がおかしい

  • 腰が明らかに曲がっている

  • 強い痛みが続いている

こうした症状がある場合は、医療機関での評価が勧められます。特に、神経症状や夜間痛、全身症状を伴う場合には、早めの診察が必要です。

また、転んだ、ぶつかった、強い衝撃を受けたなど、はっきりした外傷のあとに腰痛が出た場合も、自己判断で様子を見続けないほうがよいでしょう。

「どのくらい痛い?」だけでなく、

「いつから?」
「何をすると痛い?」
「運動するとどうなる?」
「夜は眠れている?」
「足にしびれはない?」

と聞いてみる。

子ども自身がうまく説明できなくても、普段と違う動きや表情を観察することも大切です。

腰を守ることは、動かないことではない

腰が痛いと、すぐに「安静にさせなくては」と考えるかもしれません。

もちろん、痛みを我慢して運動を続けることは避けたいものです。

一方で、原因や状態によっては、完全に動かないことが最善とは限りません。

筋肉の負担による腰痛などでは、状態に応じて活動量を調整しながら、運動やリハビリテーションを取り入れることがあります。

大切なのは、

「痛いけれど頑張る」でも、
「怖いから何もさせない」でもなく、

その子の状態に合った動き方を探すこと。

そのためにも、痛みが続く場合は整形外科などで相談してみましょう。

そして日常では、長時間同じ姿勢を続けないこと、運動量を急に増やしすぎないことなども意識できます。

スポーツを頑張っている子なら、「もっと練習しなさい」ではなく、

「今日は腰、どうだった?」

と聞いてみる。

その一言が、子どもにとっては大きな安心になることがあります。

子どもは、痛みがあっても遊びたい。

練習を休みたくない。

友達に遅れたくない。

大人に心配をかけたくない。

そんな気持ちから、痛みを小さく伝えていることもあります。

だから、腰痛を「弱さ」や「怠け」と結びつけないことも大切です。

春に芽を出した木が、夏を越えて、少しずつ幹を太くしていくように。

成長する体は、いつも同じ速さで変わっていくわけではありません。

その途中で、痛みという小さなサインを出すことがあります。

「子どもだから大丈夫」でも、
「腰痛だから怖い」でもない。

まずは、その痛みに耳を澄ませる。

いつから痛いのか。
どんなときに痛むのか。
いつもと何が違うのか。

その一つひとつを知ることが、子どもの体を守ることにつながります。

元気に走り回る背中の、その奥には、成長していく体があります。

痛みを見つけたときは、走ることを止めるのではなく、

もう一度、安心して走れる方法を一緒に探していく。

子どもの腰痛と向き合うというのは、そんなことなのかもしれません。

ある朝、いつものように窓を開ける。

秋の光が部屋に差し込んで、見慣れた景色が目の前にある。

ところが、ふと遠くを見ると、景色が二つに重なって見える。

目をこすっても、変わらない。

「疲れているだけかな」

そう思って少し休んでも、ものが二重に見える。

さらに鏡を見ると、片方の目が内側に寄っているように感じる。

そんな突然の変化が起こることがあります。

その一つが、急性内斜視です。

急に目が内側へ向いてしまう

内斜視とは、左右の目の視線が同じ方向を向かず、片方の目が内側へ寄っている状態です。

その中でも、これまで斜視がなかった人に、比較的急に内斜視が現れるものを「急性後天共同性内斜視(AACE)」と呼ぶことがあります。

特徴の一つが、突然現れる複視です。

複視とは、一つのものが二つに見える状態。

道路標識が二重になる。
スマートフォンの文字が重なって見える。
人の顔を見ても、輪郭が二つあるように感じる。

目から入った二つの映像を脳が一つにまとめることができなくなるために起こります。急性内斜視では、遠くを見るときに複視を強く感じるケースもあります。

突然のことだからこそ、本人は驚きます。

「昨日までは普通だったのに」

その戸惑いは、決して大げさなものではありません。

スマホの見すぎが原因なの?

急性内斜視について調べると、スマートフォンやデジタル機器との関係を目にすることがあります。

実際、近年はスマートフォンなどを長時間、近い距離で見ることと急性内斜視との関連が報告されています。

特に、長時間の近業――読書や勉強、パソコン作業、スマートフォンの使用など――が続くと、目を近くに寄せる働きと、両目をまっすぐ保つ働きのバランスが崩れる可能性が考えられています。

実際に、スマートフォンを一日4時間以上、数か月にわたって使っていた若年者12人を調べた報告では、スマートフォンの使用を控えた後に内斜視の角度が小さくなったとされています。

ただし、ここは大切なところです。

「スマートフォンを使うと急性内斜視になる」と単純に言い切ることはできません。

近業との関係は研究されていますが、原因や発症の仕組みにはまだ不明な点があります。近視や遠視などの屈折状態、両目の視機能、ストレスなど、複数の要因が関係している可能性があります。

だからこそ、「スマホのせいだ」と自分だけで決めつけるのではなく、目に起きた変化をきちんと診てもらうことが大切なのです。

「疲れ目かな」で終わらせないで

急に目が寄った。

ものが二重に見える。

そんなときは、単なる目の疲れと考えて様子を見続けないほうがいい場合があります。

急性内斜視の中には、比較的心配の少ないタイプがある一方で、まれに脳や神経に関わる病気が隠れていることもあります。

実際、急性内斜視との関連が報告されている神経疾患には、脳腫瘍や小脳・脳幹の病気、頭蓋内圧の異常などがあります。

もちろん、急に内斜視になったからといって、重大な病気があるという意味ではありません。

ただ、

「急に変わった」という事実そのものが、眼科で確認する理由になる。

そう覚えておくと安心です。

特に、強い頭痛、ふらつき、手足の力が入りにくい、ろれつが回りにくいなど、ほかの神経症状を伴う場合には、早めの医療機関への相談が必要です。診察では視力や眼位、眼球運動、眼底などを確認し、必要に応じて画像検査が検討されます。

目を休ませることも、大切な一歩

診察を受けたうえで、長時間の近業が関係していると考えられる場合には、スマートフォンやパソコンを近距離で長時間見続ける習慣を見直すことも大切です。

画面との距離を近づけすぎない。

長時間続けて見ない。

ときどき遠くを見る。

自分に合った眼鏡やコンタクトレンズを使う。

そして、寝る直前まで小さな画面を見続けない。

こうしたことは、目への負担を減らす一助になります。

ただし、すでに目が内側へ寄っている、複視が続いているという場合は、「休めば治るだろう」と自己判断せず、まず眼科で状態を確認しましょう。

治療が必要な場合には、眼鏡による屈折矯正、プリズム眼鏡、場合によっては手術など、その人の状態に応じた方法が検討されます。

夕暮れの道で、遠くの街灯が二つに見える。

いつもなら一つだった光が、二つに分かれている。

そんな小さな違和感は、ときに体が送ってくれている大切な知らせです。

目は、毎日当たり前のように働いています。

見えることが普通だからこそ、見え方の変化には気づきにくい。

だからこそ、

「なんだか変だな」

と思ったときは、その感覚をなかったことにしないでください。

スマートフォンを責めることでも、目を過剰に心配することでもなく。

まず、今の目がどんな状態なのかを知る。

それが、見慣れた景色をもう一度、ひとつの輪郭で見るための、小さな一歩になるのかもしれません。

秋の朝。

目覚ましを止めて、スマートフォンを手に取る。
天気を確認して、ニュースを読み、届いたメッセージを返す。

気がつけば、朝の時間が画面の中へ吸い込まれている。

そしてふと、

「そういえば、昨日のことを思い出せない」
「人の名前がすぐに出てこない」
「ちょっとしたことを忘れるようになった」

そんな自分に気づくことがあります。

毎日スマートフォンを使っているから、脳が衰えているのだろうか。

そんな不安から、「デジタル認知症」という言葉を目にする人もいるかもしれません。

けれど、この言葉については、少し冷静に考える必要があります。

「デジタル認知症」は正式な病名ではない

まず知っておきたいのは、「デジタル認知症」は医学的な正式病名ではないということです。

スマートフォンやパソコンなどのデジタル機器を過度に使うことで、もの忘れや集中力の低下などが起こる、という意味で使われることがあります。

けれど、

スマートフォンを使っているから認知症になる

と科学的に証明されているわけではありません。

むしろ近年の研究では、デジタル技術の利用と認知機能の関係は、もっと複雑だと考えられています。

2025年に発表された大規模なメタ分析では、中高年のデジタル技術利用は、認知機能低下のリスクが低いことと関連していました。ただし、これは観察研究を中心とした結果であり、「デジタル機器を使えば認知症を防げる」と因果関係まで証明したものではありません。

つまり、デジタル機器は「脳に悪いもの」と単純に決めつけられる存在ではないのです。

「覚えなくなった」のではなく、「覚える必要がなくなった」?

では、なぜスマートフォンを使うようになってから、もの忘れが増えたように感じるのでしょう。

たとえば、電話番号。

昔は何人もの番号を覚えていたのに、今では連絡先を開けばすぐにわかります。

道順もそうです。

以前なら頭の中で地図を思い浮かべていたのに、今はナビが目的地まで案内してくれます。

予定も、買い物も、検索も、記録も、スマートフォンが代わりに覚えてくれる。

これは必ずしも「脳が衰えた」ということではありません。

私たちが、記憶や判断の一部を道具に預けるようになった、と考えることもできます。

実際、スマートフォンやタブレットは、記憶や日常生活を支える道具として役立つことも研究されています。一方で、認知機能への影響については研究の質や条件にばらつきがあり、単純な結論を出せる段階ではありません。

大切なのは、

「スマホを使うこと」そのものではなく、どのように使っているか

なのかもしれません。

便利さの中で、脳が休んでいる時間もある

スマートフォンは、私たちの生活をずいぶん楽にしてくれました。

わからないことはすぐ検索できる。
忘れそうな予定は通知してくれる。
遠くにいる人とも、すぐにつながれる。

便利さは、決して悪いものではありません。

ただ、何でも検索する習慣があると、「一度自分で思い出してみる」という時間は減ります。

すぐ答えを見る。

すぐ調べる。

すぐ誰かに聞く。

そうではなく、

「なんだったかな」

と少し考えてみる。

昨日食べた夕食を思い出してみる。
久しぶりに会った人の名前を、自分の記憶から探してみる。
道を歩きながら、いつもと違う景色に目を向けてみる。

そんな小さな「思い出す時間」も、日常の中にはあっていいのでしょう。

認知機能を守るのは、スマホを捨てることではない

認知症のリスクを考えるとき、スマートフォンだけに目を向ける必要はありません。

世界保健機関(WHO)の2026年のガイドラインでは、身体活動、血圧・血糖・コレステロールの管理、禁煙、健康的な食事、社会的なつながり、認知的な活動など、さまざまな要因を総合的に考えることが勧められています。

たとえば、スマートフォンを見る時間を少し減らした日に、

散歩をする。
誰かと話す。
本を読む。
料理をする。
自分の手で予定を書いてみる。

そんな時間に置き換えてみる。

「スマホをやめる」のではなく、スマホだけに任せない生活を少し取り戻す。

そのくらいの考え方でいいのかもしれません。

そして、もの忘れが繰り返し起こり、仕事や家事などの日常生活に支障が出ている場合は、「デジタル認知症だから」と自己判断しないことも大切です。

認知症は、さまざまな病気によって記憶や思考、日常生活に影響が生じる状態で、単なる年齢によるもの忘れとは異なります。気になる変化が続くときには、医療機関で相談することができます。

夕暮れの空に、細い月が浮かんでいます。

便利な道具に囲まれて暮らす私たちは、忘れたことばかりを気にするより、

「自分の頭で思い出す時間は、まだあるだろうか」

と、ときどき振り返ってみてもいいのかもしれません。

スマートフォンは、記憶を奪う敵ではありません。

けれど、何もかも預けなくてもいい。

画面を閉じたあとに残る、静かな時間。

そこに、思い出すこと、考えること、誰かと話すこと。

そんな、人の脳と暮らしが本来持っている豊かさが、そっと戻ってくることがあります。

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