朝、顔に触れた瞬間だった。
ビリッ。
思わず手が止まった。
「まただ…」
顔面神経痛。
あの電気が走るような痛み。
わかっていても、
慣れることはなかった。
食事も怖い。
会話も怖い。
笑うのさえ、
少しためらう。
そんな毎日が、
続いていた。
ある日、
スーパーでのこと。
レジで店員さんに
「ありがとうございます」と言われた。
本当は、
笑って返したかった。
でも、
痛みが来るかもしれない。
そう思うと、
うまく表情が作れなかった。
ただ軽くうなずくだけ。
その帰り道、
ふと思った。
「このままでいいのかな…」
そこから、
体を整え始めた。
顔だけじゃなかった。
首の緊張。
顎のこわばり。
自律神経の乱れ。
全身のバランス。
ここが崩れていた。
少しずつ整ってくると、
変化が出てきた。
まず、
痛みの間隔があいた。
次に、
食事が怖くなくなった。
そして、
ある日。
またスーパーで、
同じように声をかけられた。
「ありがとうございました」
そのとき、
自然に言えた。
「ありがとうございます」
笑って、
普通に。
痛みを気にせずに。
その瞬間、
「あ、戻ってきた」と思った。
普通の毎日が。
今では、
店員さんとも自然に会話ができる。
道で会った人にも、
自然に挨拶ができる。
あの頃は、
想像もできなかった。
顔面神経痛は、
顔だけの問題ではありません。
体全体のバランス。
自律神経。
ここが整うことで、
日常そのものが変わります。