自分のペースで好きな場所へ出かけるために。
夏になると、外へ出ることが少し怖くなる。
道を歩いているとき、草むらを見るだけで、
「虫が出てきたらどうしよう……」
と身体がこわばる。
突然、虫が飛んできたらと思うと、心臓がドキドキする。
本当は友人とランチに行きたい。
家族と買い物にも行きたい。
休日には、気になっていた場所へ出かけてみたい。
それなのに、
「怖いものが出たらどうしよう」
と考えると、外出そのものを避けたくなってしまう。
「また怖くなったら嫌だから、やめておこう」
そうやって予定を断ることが増えると、いつの間にか行きたい場所よりも、「怖いものがない場所」を選ぶようになることもあります。
●「怖い」が生活を狭くする
限局性恐怖症では、特定のものや状況に対して強い恐怖を感じ、それを避けたい気持ちが強くなることがあります。
高い場所、動物、虫、注射、雷など、怖い対象は人によってさまざまです。
頭では、
「そこまで怖がらなくても大丈夫」
と分かっていても、身体が反応してしまう。
そのため、自分でも、
「どうして私はこんなに怖いんだろう」
と責めてしまうことがあります。
でも、怖さを感じている自分を責めなくて大丈夫です。
●もう一度、外へ出たい
もし、朝起きて、
「今日はどこへ行こうかな」
と考えられる日が増えたら。
家族と朝食を食べながら、休日の予定を話す。
買い物では、自分のペースで店内を歩く。
少し不安になったら、立ち止まって休む。
「今日はここまでできた」
と、自分のペースを認めてあげる。
友人から、
「今度、一緒にランチしない?」
と誘われたときも、
「怖いから無理」
ではなく、
「行ってみようかな」
と考えられる。
夏の散歩も、虫がいそうな場所をすべて避けるのではなく、無理のない範囲で安全な道を選んでみる。
途中で休んでもいい。
予定を短くしてもいい。
誰かに付き添ってもらってもいい。
大切なのは、完璧に怖くなくなることではありません。
今の自分にできる範囲で、「やってみよう」を少しずつ増やしていくこと。
そして休日には、家族と食事を楽しんだり、好きな場所へ出かけたり。
夜には、
「今日は外に出られたな」
「友人と話せて楽しかったな」
と、一日を振り返る。
そんな小さな「できた」が、次の一歩につながっていきます。
●「できた」を大切にする
「買い物に行けた」
「家族と外食できた」
「怖くなったけれど、落ち着いて休めた」
「少しだけ散歩できた」
そんな経験を、一つずつ大切にしていきましょう。
限局性恐怖症への向き合い方は、その人によって異なります。
無理に恐怖の対象へ近づいたり、我慢したりすることが良いとは限りません。
必要に応じて医療機関や専門家に相談しながら、自分に合った方法を探していくことが大切です。
「本人が少し安心して外出を考えられるようになったことで、家族も『無理をさせず、その人のペースを大切にしよう』と思えるようになった」というお声もあります。
●身体と気持ちを一緒に
恐怖や緊張が続くと、身体にも力が入りやすくなります。
肩や首がこわばる。
呼吸が浅く感じる。
身体が疲れているのに、なかなかリラックスできない。
そんな身体の負担にも目を向けながら、自分の状態を知っていくことは大切です。
太田市の女性専門整体・恩田全身調整院では、限局性恐怖症そのものを整体で治療するのではありません。
医療機関での診察や治療を大切にしながら、姿勢や身体の緊張、日常生活での負担などを確認し、一人ひとりに合わせたオーダーメイドの全身調整を行っています。
また、精神保健福祉士として20年以上の相談支援経験を生かし、
「こんなことを話していいのかな」
と思うようなことも、安心してお話しいただける環境を大切にしています。
施術だけで終わらず、ご自宅で無理なく続けられるセルフケアも、その方の状態に合わせて一緒に考えていきます。
●今日からできること
まずは、怖さを無理に消そうとしないこと。
不安を感じたときは、ゆっくり息を吐きながら、
「今、緊張しているんだな」
と自分の状態に気づいてみましょう。
外出するときは予定を詰め込みすぎず、途中で休める時間をあらかじめ作っておくのも一つの方法です。
「最後まで頑張らなければ」と思わなくて大丈夫。
途中で帰る、休む、誰かに相談する。
それも自分を守る大切な選択です。
●安心できる未来へ
「怖いから、できない」
そんな日が続いていたとしても、
「今日は少しできた」
という一日を重ねていくことはできます。
友人と話せた。
家族と食事ができた。
買い物に行けた。
好きな場所へ、少しだけ出かけられた。
その一つひとつが、自分らしい生活につながっていきます。
ただし、恐怖や不安が強く、外出・仕事・家事などに大きな支障が出ている場合は、整体だけで抱え込まず、医療機関や専門家へ相談してください。
特に、初めて強い症状が出た場合や、急激に状態が変化した場合も、医療機関への相談を優先しましょう。
一人で抱え込まなくて大丈夫です。
「怖いから諦める毎日」から、「自分のペースならやってみよう」と思える毎日へ。
そんな未来を、少しずつ一緒に探していきましょう。